2021.5.15 UP
田辺三菱製薬株式会社が先月22日、遅発性ジスキネジアの初の治療薬となるバルベナジン(一般名)の承認申請を行ないました。
同社の告知サイトはこちらからご覧になれます。
今後、国の承認を経て薬価収載され、患者が利用できるようになるまでには、おそらくまだ1年程度かかるものと思われます。
この薬は元々米製薬会社ニューロクライン・バイオサイエンシズ社が開発し、2017年4月にFDAの承認を受けたもので、米国での製品名はイングレッザ(Ingrezza)といいます。
日本では同社とライセンス契約を結んだ田辺三菱製薬が2017年6月から2020年9月まで3年3か月にわたり治験を実施し、今回ようやく承認申請に至りました。
イングレッザに関するこちらの添付文書を参照すれば、使用方法、用量、警告と注意事項、副作用、米国の治験結果等に関する詳細情報(英文)が得られます。
また、ニューロクライン社のこちらのサイトでは、様々な関連情報に加え、遅発性ジスキネジアの説明と動画、使用した患者さんの体験談なども視聴できます。
いずれ田辺三菱製薬から国内向けの情報が発表されるでしょうが、大筋において近い内容になることが予想されます。
この薬に以前から期待をかけてきた患者さんは大勢いらっしゃるでしょうが、価格や副作用の問題など、気になることもあるでしょう。
多くの患者さんたちとともに、今後の事態の推移を見守りたいと思います。
※当会のmixiコミュニティ内では米国の情報に基づきイングレッザに関する詳細な分析を行なっています。